文化部メールマガジン 2019年1月

文化部メールマガジン 2019年1月

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    イスラエル関係文化事業案内

    平素よりイスラエルの文化事業にご理解・ご協力いただき誠に有難うございます。

     

    「エラ・ホチルド新作が横浜ダンスコレクションのオープニング作品に!」

    Yokohama Dance Collection will open with Ella Rothschild’s new work


                           

    振付家、ダンサー、そして領域を横断して活動するアーティストのエラ・ホチルド。森山未來と共同振付した『JUDAS, CHRIST WITH SOY』は、HONMOKU AREA-2(2015)、横浜赤レンガ倉庫1号館(2017年)で上演され、大きな話題を呼んだ。インバル・ピント&アブシャロム・ポラック・ダンスカンパニー、バットシェバ舞踊団でダンサーとして活躍した後、2010年以降、自身の身体言語をつくりあげ、多様なアーティストとの共同製作に取り組んでいる。彼女の作品は、ダンス、美術、音楽の調和が特徴だ。オープニングを飾るのは、世界初演の『Futuristic Space』。物語の舞台は数千年後の未来。大きな災害が起きた後に生き残り、構築される社会のイメージや、自然と対峙する人類の弱さに迫る。舞台上では、大巻伸嗣の『Liminal Air-Space-Time』が融合する。(作品の詳細は本文のコンテンツ1へ続く)

     

    Index

    1. エラ・ホチルド演出・振付、横浜ダンスコレクション2019

         Ella Rothschild (World Premier) at Yokohama Dance Collection 2019

    2. ヤエル・ハルニク個展『Unfolding  淵瀬』

         Exhibition Unfolding by Yael Harnik

    3. リジョイサー、ジャパン・ツアー2019

         Rejoicer Japan Tour 2019

    4. 新譜・新刊案内 

         New Disc & Book

    5. ミニ・ニュース

         Mini News

     

    Contents

     

    1. エラ・ホチルド演出・振付、横浜ダンスコレクション2019

    オープニング・プログラム『Futuristic Space』(世界初演)

    Futuristic Spaceby Ella Rothschild (World Premier) at Yokohama Dance Collection 2019



                                                     Futuristic Space(Photo yuval hidas)

    物語の舞台は数千年後の未来。

    大きな災害が起きた後に生き残り、構築される社会のイメージや、自然と対峙する人類の弱さに迫る。

    舞台上では、大巻伸嗣の『LiminalAir-Space-Time』が融合する

     

    振付・演出:エラ・ホチルド

    美術:大巻伸嗣

    音楽:ゲルション・ヴァイセルフィレル

    出演:大宮大奨、笹本龍史、鈴木竜、湯浅永麻、ミハル・サイファン

     

    日時: 131日(木)19:30

        21日(金)19:30

        22日(土)15:00

        23日(日)15:00

    会場:横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール

    詳細:   http://yokohama-dance-collection.jp/program/program01/

     

    エラ・ホチルド Ella Rothchild

    1984年イスラエル出身の振付家、マルチディシプリナリー・アーティスト、ダンサー。〈インバル・ピント&アヴシャロム・ポラック・ダンスカンパニー〉や、〈バットシェバ舞踊団〉のオハッド・ナハリン芸術監督のもとでダンスの研鑽を積み、現在はクリスタル・バイトのカンパニー〈Kidd Pivot〉にてダンサーとして活躍。2010年以降は、様々な分野のアーティストと協働し、ダンスと美術、音楽を融合する作品を発表する。2016年テルアビブ市より有望なクリエイターに贈られるローゼンブラム・パフォーミングアーツ賞と文化庁賞を受賞。2016年から2018年にかけては『Acord』、『12 Postdated Checks』、『JUDAS, CHRIST WITH SOY』、『Sal』、『Flood』、『Dood』、『IMO the mouth is redundant』といった作品が、ニューヨーク、東京、テルアビブなどで上演された。2018年には、Cia Eliane Fetzer de Danca Contemporanea(ブラジル、クリチバ)のために『Feed』を、〈Balletto Teatro di Torinoダンスカンパニー〉(イタリア、トリノ)のために『Timeline』を創作した

     

    2. ヤエル・ハルニク個展『Unfolding  淵瀬』

    Exhibition “Unfolding” by Yael Harnik


     

     

    日時:24日(月)~9日(土)11:00-19:00 最終日は17:00まで

    会場:Gallery Q (東京都中央区銀座11412楠本第17ビル3) 

    TEL: 03-3535-2524 http://www.galleryq.info/

     

    *オープニング 24日(月)18:00-20:00

     

    ヤエル・ハルニクYael Harnik

    1986年生まれ、テルアビブ出身のテキスタイル・アーティスト、デザイナー。日本の文部科学省奨学金を受け、多摩美術大学大学院に留学。日本の伝統的な染色技術を中心に研究し、修士課程を修了予定。

    本展では、時間と変化の概念をテーマとした昨年の作品の集大成であり、伝統的な型染めの技法を使って、東西文化の境界に触れようと試みる。キュレーターはHadar Gorelik

     

    3. リジョイサー ジャパン・ツアー2019

    Rejoicer Japan Tour 2019


    Photo: Robb Klassen

    昨年来日公演を果たし、大きな話題を呼んだイスラエル/テルアビブの新世代フューチャー・ソウル・トリオ「バターリング・トリオ(Buttering Trio)」。

    そのメンバーにして、L.A.ビート・シーンとも共鳴するイスラエルビートシーンの重要レーベル<RawTapes>の主宰者でもあるリジョイサー REJOICERの来日公演が急遽決定

    イスラエルのハイエイタス・カイヨーテと呼び名の高い注目のフューチャー・ネオソウル/ジャズ・バンド、バターリング・トリオの中心メンバーであり、ビート・ミュージックとジャズの新たなシーンを作り出したレーベル: Raw Tapesも主宰しているリジョイサー。

    2018年にStones Throwからリリースしたソロの最新アルバム”EnergyDreams”では、浮遊感があるビートを基調にしながら、ベースやギター、キーボード/シンセ、パーカションなど様々な楽器が重なり合って奏でるとてつもなくサイケデリックでドリーミーな音世界。

    また、今回の来日ツアーではアルバムのアートワークやミュージックビデオも手掛けた盟友: Jengoも引き連れ、映像も交えた貴重なライブセットを披露する

     

    日時: 1800開場、1830開演

    212日(火)Rejoicer & Keys setと題してインプロ〜エクスペリメントな一夜

    213日(水)Rejoicer & Beats setと題してビートライブを中心とした一夜が行われる。共にVJも従えての公演となる

    *2月13日の詳細は現時点でweb未公開なので、時間・料金は会場へお問い合わせください。

    会場:恵比寿BATICA (東京都)

    料金:3000円(スタンディング・飲み物代700円別)

    詳細:http://www.batica.jp/schedule/rejoicer-japan-tour/

    神戸公演もあり(会場:troopcafe / 2102300

    http://troopcafe.jp/music-program/1686

     

    リジョイサー Rejoicer

    リジョイサーことユヴィ(ユヴァル)・ハヴキンは、ロンドン生まれのテルアビブ育ち。彼の地でビート・ミュージックとジャズの新たな潮流を作り出したレーベルRawTapesの設立者の一人であり、レーベルを代表するグループである「バターリング・トリオ」のメンバーでもある 音楽一家で育ち、ジャズを中心に多くの有能なミュージシャンを輩出している芸術学校で音楽を学びながら、ビートメイキングも進めてきた。ベルリンでの暮らしや、LAにも頻繁に出向くなど、グローバルなシーンでも交流を築いてきた。自身のレーベルからバターリング・トリオのアルバムやソロ作をリリースした後、2018年にソロアルバム”Energy Dreams”をLAシーンを代表するレーベルStonesThrowからリリース。浮遊感があるビートを基調にしながら、ベースやギター、キーボード/シンセ、パーカションなど様々な楽器が重なり合って奏でるサイケデリックでドリーミーな音世界、独特のメロディセンスで、壮大なサウンドスケープが形成されている。アヴィシャイ・コーエン(b)と共演していたニタイ・ハーシュコヴィッツ(P)のアルバムなどもプロデュースしている。

     

    4-1. 新譜・新刊案内 New Disc & Book

    1.  イダン・ライヒェル『もしも君が来るのなら』  IDAN RAICHEL/ AND IF YOU WILL COME TO ME

    レーベル:ライス(Cumbancha  CBR-6013  / 2,600 円(税抜)+税 /  23日発売

     

    大注目!多数のゲストを迎えた豪華でエスニックなポップ・アルバム!

    2000年代初頭よりその才能が世界で認められるようになり、今日まで華々しい活躍をみせてきたイスラエル音楽シーンのカリスマ。2014年には初来日を果たし、翌年には全国8カ所を回るツアーを大々的に行うなど、日本でも知名度が高まっています。 

    本作は、イダンならではのポップかつエスニックなテイストが満載のサウンド。注目は日本でも知名度の高いニジェール出身のトゥアレグ人ギタリストのボンビーノとの豪華な共演。またジャイルス・ピーターソンとの共演でも知られる気鋭のキューバ人女性歌手ダナイ・スアーレスとコラボしているほか、イスラエル本国からは伝説的ロッカーのベリー・サハロフ、人気ディーヴァのゼハヴァ・ベン、さらには久々に“ジ・イダン・ライヒェル・プロジェクト”名義の曲も収録。そんな様々な才能を引き寄せ自身のオリジナリティと結びつけるイダンの最上級ポップ・サウンドがここに完成しました。 これぞ現代イスラエル音楽の頂点を極める最高傑作!エスニックなポップスを愛する全てのワールド・ミュージック・ファン必聴の1枚です!(リリースより)

     

    詳細:https://www.sambinha.com/e-commex/cgi-bin/ex_disp_item_detail/id/CBR-6013/

     

    イダン・ライヒェル Idan Raichel

    1979年生まれ。現代イスラエル音楽のトップ・プロデューサー/作曲家/演奏家として活躍している。90年代の終わり頃シーンに登場し、歌手のバック・ミュージシャンとしてプロ活動を開始。その後様々な国や地域の音楽家たちが参加したユニット“ジ・イダン・ライヒェル・プロジェクト”を結成。これが世界的に注目を浴びるようになり、同名義で3枚のアルバムを米クンバンチャ・レーベルから世界発売し、ワールドワイドな知名度を獲得した。さらに西アフリカ・マリのギタリスト、ヴィユー・ファルカ・トゥーレとのコラボレーション“ザ・トゥーレ=ライヒェル・コレクティヴ”としての活動も平行して行い、中東とアフリカとの新鮮なミクスチュアを生み出している。

     

    4-2. 新譜・新刊案内 New Disc & Book

    2. 市川 裕 著『ユダヤ人とユダヤ教』HIROSHI ICHIKAWA / JEWISH AND JUDAISM

    岩波新書 / ISBN9784004317555 / 122日発売 / 本体780円+税



     

     

    ユダヤ教は「宗教」ではない。人びとの精神と生活、そして人生を根本から支える、神の教えに従った生き方だ。啓典の民、離散の民、交易の民、さまざまな呼び名をもつユダヤの人びと。苦難の歩みのなかで、深遠な精神文化を育む一方、世を渡る現実的な悟性を磨いてきた。歴史をたど      りながら、その信仰、学問、社会、文化を知る。 (書籍より)

     

    長年ユダヤ学研究の第一人者として活躍されてきた東京大学の市川先生の集大成、しかも新書なので専門家の方でなくても十分に読みやすいです!

    詳細:https://www.iwanami.co.jp/book/b431812.html

     

    *ミニ・ニュース1

    クロード・ランズマン監督追悼上映 /SHOAH ショア」、「ソビブル、19431014日午後4時」

    SHOAH,SOBIBOR 14 OCTOBRE 1943, 16HEURESClaude Lanzmann memorial screening

     
                          

     

    日時:22日(土)、23日(日)

    会場:アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ

     

    クロード・ランズマン(1925ー2018)Claude Lanzmann

    第二次世界対戦中、高校在学時にレジスタンス活動へ参加。52年にサルトルやボーヴォワールと知り合い、以後ジャーナリストとして活躍。73年に初監督作『なぜイスラエルか』を発表。85年に公開した『SHOAH ショア』は世界中で大きな反響を呼ぶ。その後も『ツァハル』(94年)、『生存の世界からの訪問者』(97年)、『光と影』(08年)、『カルスキ・レポート』(10年)、『不正義の果て』(13年)などのドキュメンタリー作品を数多く手がける。© Les Films Aleph

     

    『ショア』 第1部 第2部 第3部 第4部   SHOAH

    1985年/フランス/カラー/567分/デジタル

    第二次対戦中、ドイツやナチスの占領下で実行されたユダヤ人の強制収容、ホロコースト(大量虐殺)の全体像を関係者の証言のみで構成した全篇9時間27分のドキュメンタリー。監督ランズマンがナチスの収容所から生還したユダヤ人、収容所の元ナチス親衛隊員、収容所の近くに住むポーランド人農夫ら莫大な数の証言者を訪ね、

    彼らの言葉(肉声)を収録。予備調査14カ国、350時間に及ぶ撮影。過去の記録映像や感傷的な音楽を一切排して作られた第1級の芸術作品である。 

     

    『ソビブル、1943年10月14日午後4時』 SOBIBOR,14 OCTOBRE 1943, 16 HEURES

    2001年/フランス/カラー/98分/デジタル

    映画「ショア」の後半で明らかにされた収容所でのユダヤ人による武装蜂起の計画と挫折。ガス室での殺害を中止に追い込んだソビブル収容所。脱走者400名近くの中で、たった100人の生存者しかいなかった過酷な逃亡劇。16歳でワルシャワ・ゲットーから収容所に連行されたイェフダ・レルネルの証言をもとに“ユダヤ人は羊のようにおとなしく殺されていったのではない”という事実を明らかにしていくランズマン幻の傑作。 

     

    詳細:https://www.institutfrancais.jp/tokyo/agenda/cinema1902020203/

     

    22日には石岡史子(ホロコースト教育資料センターKokoro代表)、他大学生2名(予定)によるトークもあり!

     

    問合せ:マーメイドフィルム(小倉

    TEL0332399401(月13時〜17時)

     

    *ミニ・ニュース2

    「第3回東欧ユダヤ音楽ワークショップ」プレイベント「イディッシュ民謡&イディッシュ・ダンス:ミニ・ワークショップ」

    Yiddish Academy Tokyo 2019 Pre-event : Yiddish Folksong & dance mini workshop

     


     

    日時:23日(日)13:3016:30(開場13:00

    場所:両国シティコア2階、ギャラリーX(カイ)にて 

    参加費: 一般¥2,000、高校生¥500

    指導・解説:樋上 千寿(オルケステル・ドレイデル)

    東欧ユダヤ人の生活の中に馴染んでいたイディッシュ民謡とダンスを通してイディッシュ文化についての理解を深めるミニ・ワークショップです。楽器経験は問いませんのでお気軽に参加ください。

    【内容】

    ・良く知られたイディッシュ民謡の紹介と文化的背景解説

    ・ポピュラーなイディッシュ・ダンスの体験講座(生演奏つき)

     

    226日~32日にシアターX(カイ)にて開催する「第3回東欧ユダヤ音楽ワークショップ」の実際の内容を前もって体験することができます。ワークショップへの参加をご検討の方は、是非ご参加ください。

     

    お申し込みはメールycra0916@gmail.comまでどうぞ

    主催:樋上 千寿(オルケステル・ドレイデル)+シアターX(カイ

     

    追伸ニュース

    いつもイスラエルの文化や芸術に興味をもってくださって、ありがとうございます。

     

    現代イスラエルを代表する作家で、ノーベル文学賞の候補者と取り沙汰されていたアモス・オズが昨年末の1228日に亡くなりました。享年79歳。

     

    小説「ブラックボックス」やエッセー集「イスラエルに生きる人々」、自伝小説「A Tale of Love and Darkness」がとりわけ名高く、女優のナタリー・ポートマンが映画化(日本未公開。中東戦争に従軍した体験から、建国当時の理想とは違う戦争に踏み出したと考え、イスラエルの平和運動「ピース・ナウ」の主要メンバーに。パレスチナとの「2国家共存」による和平の必要性を一貫して訴えてきた平和活動家としても知られてきました。

     

    Etgar KEret - photo by yanai yechiel

    一方、日本で翻訳本が立て続けに出版されている人気作家エトガル・ケレットは、先週「サピール賞」というイスラエルの文学賞を受賞。この賞は日本の芥川賞や直木賞のように、社会的にも大きな注目を集める賞で、賞金額も大きく、副賞として希望言語に翻訳出版してもらえるという特典つき。今後ますますケレット・ワールドの国際的な拡散が期待できそうです。ご存じの方も多いと思いますが、彼と夫人のシーラ・ゲフェンは日本でも公開された映画「ジェリーフィッシュ」の監督。最近はケレット関連の映像作品も続々登場中で、こちらも楽しみです。

     

    先月号のメルマガでもお知らせした、サロン・デュ・ショコラに初出店したイスラエル人ショコラティエールのイカ・コーエンが、1月24日放送のJ-WAVEGood Neighbors」に出演しました。無料アプリのradiko(首都圏)で放送日から一週間聴くことができますちなみに番組では彼女が選んだイスラエルの人気シンガー、イヴリ・リーダーのヒット曲「Coffee Shops」もオンエアされてます。この曲は夏木マリさんのヴォーカルがサンプリングされてて、発表当時イスラエルでも大変話題になりました

     

    視聴はこちらから: https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/

     


     

    イスラエル大使館 文化部&広報室

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