「国連ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」特別式典

「国連ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」特別式典

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    2月1日(火)、日本の立法府である日本国国会、およびイスラエルの立法府であるクネセットが、共同で「国連ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」を記念し、第二次世界大戦中にユダヤ人を支援した日本国民へ感謝状を授与する特別式典が、コロナウイルスの影響によりオンラインで開催されました。

    日本の国会が「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」を記念した会合を行うのは、史上初です。式典では、すでにイスラエルから「諸国民の中の義人賞」を授与されている杉原 千畝氏以外の人物として初めて、複数名の日本人が、イスラエルの公的機関よりその功績を認定されました。

    イスラエル側のツヴィ・ハウザー議員、日本側の中谷元議員を中心とする両国の友好議員連盟ではそれぞれ所属議員が集まり、ホロコーストの犠牲者たちに対する追悼の言葉を述べると共に、第二次大戦中にユダヤ人に逃げ場を与え、救った4名の日本人―(1)リトアニア・カウナスにいたユダヤ人たちへ数千枚のビザを発給した外交官杉原千畝、(2)ナチ政権が迫るリトアニアから逃れたイェシバ(ユダヤ教学院)の学生300人をさまざまな方法で支援した著述家・研究者の小辻節三、(3)正規の書類を持たないユダヤ人に対してビザを発行した駐ウラジオストクの外交官・根井三郎、(4)ウラジオストクから日本海を渡る難民に随行した日本交通公社(現JTB) 職員の大迫辰雄の各氏の英雄的行為を称えました。


    ハウザー議員: 「ちょうど70年前、イスラエルと日本の国交は日の出を迎えました。今日私たちは、最初の70年を共に歩んできたことを祝います。この兄弟愛の芽は、まさに人類の及びユダヤ民族の歴史を通じた暗黒時代の真っ只中に生まれました。それは闇の淵にあって光る、個の人々の光のかけらでありました。日本民族とユダヤ民族は、ともに古代から続く、輝かしい過去、数千年にわたる歴史を持つ民族であります。われわれ両民族は、更に邁進し、協力を推進するための十分な忍耐力を持っています。」

    日本の中谷元議員:「両国の議員同士の親密な関係について、クネセットのイスラエル・日本友好議員連盟に感謝します。また、ホロコーストの中ユダヤ人を支援した日本国民に授与された感謝状に賛辞を述べたく存じます。これは両国民の関係強化の象徴的な一歩であり、第二次大戦中の日本人によるユダヤ人の救済は、人道と普遍的価値感の問題です。」

    この式典には、日本とイスラエルの国会議員有志数名のほか、ギラッド・コーへン駐日イスラエル大使、水嶋光一駐イスラエル日本大使、ヤド・ヴァシェム(ホロコースト記念館)館長のダニー・ダヤン氏も出席し、スピーチを行いました。