1月25日(木)、ホロコースト国際デーの記念行事として、渋谷区の国連大学で、NPO法人ホロコースト教育資料センターの主催による高校生対象の対話イベントが開催され、メインゲストとして、少年期にハンガリーでホロコーストを経験したピアニスト・元音楽大学教授のヤーノシュ・ツァグレディ氏が招かれました。
有志の高校生たちがまとめた回想録「スティーブンとヤーノシュ兄弟の物語」の朗読をお聞きいただいた後、高校生の代表者数名がヤーノシュ氏を囲んで座り、当時のゲットーの人々の暮らしや、どうやって解放後に親族と再会できたか、現在のドイツに対する気持ちなど、様々な質問を投げかけ、体験を交えた率直なお答えを直接お伺いする貴重な機会となりました。会の冒頭、挨拶に立ったベンアリ大使は、ホロコースト国際デーの国連に於ける制定(2005年)は、人種差別に反対する国際プラットフォームの構築という重要な意義があったこと、また強制収容所から生き延びた母、命を落とした親族を持つイスラエル人として、次の世代への教育を通じて記憶を風化させないことを大切な任務であり使命と感じていることを強調しました。
なお、このイベントの会場では、ホロコースト教育資料センター関係者や教育者のグループが昨年夏にイスラエルへ渡り、1週間の滞在中にインタビューした10名ものホロコースト生存者の方々一人一人のライフストーリーと証言がパネルで紹介され、会に参加した約70名の高校生や先生たちが強い関心を持って見入っていました。
挨拶するベンアリ大使 (右) とヤーノシュ・ツァグレディ氏 (左)
「We Remember」(私たちは記憶にとどめます) のパネルを掲げるツァグレディ氏と
イリット・サヴィオン・ヴァイダーゴルン公使
ツァグレディ氏とヨナタン・レベル広報官