障害をもつ人々のための技術的ソリューションを提供するプロジェクト「ハッカソン・コンペティション」が終了

障害をもつ人々のための技術的ソリューションを提供するプロジェクト「ハッカソンコンペティション」が終了

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    10月10日(日)に行われた同プロジェクトの最終イベントは、様々な人々がアクセスできるよう特別な措置が取られたバーチャル形式で開催され、作家であり社会活動家であるリヒ・ラピード氏(外務大臣夫人)、次期駐日イスラエル大使のギラッド・コーへン氏、日本の大手広告代理店クリエイティブ・ディレクターの佐々木康晴氏、北山ともこ氏(アイ・コラボレーション神戸)、およびイスラエルの障がい者支援の専門家らが参加しました。

     

    今回のハッカソン・プロジェクト(事前に設定された課題に対して、画期的な解決策を試みる起業家コンテスト)は、イスラエル大使館が主催し、障がい者支援のための数々の活動で知られる日本財団と共同で実施されました。さらに、日本とイスラエルの同分野で活躍するさまざまな団体からこのプロジェクトをご支援いただきました。


    コンテストにはイスラエルと日本から約200名の参加者が集まり、参加したグループは、航空機の中で車椅子を保護するための特別な設備や、障がいを持つ方に特化された観光サイトのアイデアなど、支援技術の分野でさまざまなアイデアを展開しました。


    このうち優勝を勝ち取ったのは、顔の筋肉だけで操作できる車いすの開発に取り組んだ日本のチーム。優勝グループは、ジュネーブの国連機関で毎年開催されている国際会議「ゼロ・プロジェクト」でプロジェクトを発表する機会や、同分野のアクセレータープログラムに参加する機会、及びプロジェクトの発展を支援するための賞金を得ることができます。

     

    日本の広告大手、電通のクリエイティブ部門のトップである佐々木康晴氏は、「科学技術の先進国であるイスラエルと、デザインなどの分野で独自性を持つことで知られる日本が協力することで、これまでにない強力なソリューションを生み出すことができる。そのソリューションは障がい者が社会に溶け込むことを容易にし、彼らの多様な経験や能力が、必ずやより大きなイノベーションにつながるでしょう。」とのコメントをされています。

     

    ギラッド・コーエン次期駐日イスラエル大使は、「本日、障がい者支援の分野を重要視するイスラエル人と日本人が協力して、この分野に新しいアイデアを見つけ出すプロセスを終えました。様々な分野で着実に成長しているイスラエルと日本の関係が、この問題でも実りある協力につながったことを嬉しく思います。私個人としても、この重要なヒューマンプロジェクトはとても感動的なものでした。」


    また、コンペティションの審査員を務めたリヒ・ラピード氏は、「このたび私は、日本とイスラエルが共同で開催したハッカソンに参加する機会に恵まれました。すべては、障害者の社会受容と立場向上を目的としています。イスラエルと日本の優秀な人材が一堂に会し、『特別な配慮』が必要な人々のガラスの天井を破る技術的ソリューションを推進しました。これこそが未来の姿です。それは、力と技術が一緒になって、必要としている人に変化をもたらす時のことです。」 とそれぞれ語りました。



    今回のハッカソン優勝チームAssistech Design Lab (ADL)

    "タブーじゃないぜ "を合言葉に、リハビリテーション工学エンジニアの集団が集まり、アシステック技術を用いた機器を開発・提供しています。

    (*同チームの紹介文より)