7月9日から10日にかけて、早稲田大学出身の超党派国会議員8名からなる特別訪問団が、第2次世界大戦中に「命のビザ」の発給によって数千人のユダヤ人をホロコーストから救い、イスラエル政府から「諸国民の中の義人賞」を授与されたことで知られる杉原千畝氏を記念する彫像(レリーフ)を寄贈するため、イスラエルを訪れました。
この訪問団の参加議員は、全員が杉原氏自身もかつて学んだ早稲田大学の卒業生であり、早稲田大学キャンパス内にも杉原氏の功績を記念するための同様の彫像が設置されています。いずれの彫像も、同氏を称える日本の国会議員有志、および関係する各国の在日大使館からの寄付金によりデザイン・設置されたものです。
7月10日、訪問団に参加した議員諸氏は、イスラエル外務省が特別主催した贈呈式において、彫像を寄贈しました。その際には、両親が杉原氏に「命のビザ」の発給を受け、6歳でリトアニアを脱出しホロコーストを逃れた「杉原サバイバー」ニナ・アドモニさんとの感動的な面会も実現しました。彼女の夫であり、かつてモサド長官を務めたナフム・アドモニ氏も贈呈式に出席し、夫妻は共に参加議員たちと歓談し感謝の意を伝えました。
9日には、訪問団はエルサレムの「ヤド・ヴァシェム」と呼ばれるホロコースト記念館を訪れ、メモリアル・ホールにてホロコーストの犠牲者たちに献花を行い、そこでは父が「命のビザ」の発給を受けてホロコーストの魔手から救われたアネット・ローゼンさんが立ち会いました。
滞在中、訪問団はイスラエル‐日本友好議員連盟に所属するイスラエル国会の議員たちとの懇談の機会も持ちました。
写真:イスラエル外務省での杉原氏彫像贈呈式に参加した国会議員訪問団、ニナ&ナフム・アドモニ夫妻と共に。
写真提供:イスラエル外務省